ヘルシンキでいーっぱいニシンを釣って、食べる

フィンランド食文化

フィンランドで食べられる美味しい食材。
その代表が「お魚」です。

特におすすめなのが「ニシン」です。

脂がのっているのにあっさり、そして柔らかい身がとっても美味しいんです。
今回はフィンランドの食材ニシンの魅力を紹介したいと思います。

魅力その① 自分たちで簡単に釣れる

フィンランドの魚料理と聞いてサーモンスープを想像する方も多いでしょうか。
ただ、意外と知られていないのがニシンです。

ヘルシンキの湾内ではニシン、パイクパーチ、サーモンやマスが釣れますが、
多くの魚種はライセンスを購入する必要があります。
漁業許可と料金に関して (英語)

ニシンはライセンス無しで釣れるお魚です。
サビキ仕掛けであれば無料でかんたんに釣れる魚です。
一番釣れるのは5月中頃、沿岸から釣れます

サビキ仕掛けとは
1つの釣り竿に6-12個の釣り針がついた釣り竿です。
道具は大型スーパーで購入できます。今回は友人に借りました。

大型スーパーはアウトドア用品が充実しています

ヘルシンキで最も人気なポイントは、市街地西部のラウタサーリ橋です。
地下鉄の場合、Ruoholahti (ルオホラハティ) 駅から徒歩で10分ほどの場所です。

画像: Google mapを改変
Lauttasaari silta

シーズン中はニシン釣りの人で大賑わいの橋です。

5月中旬のLauttasaari橋の上は大賑わい
ニシンの釣りスポットはヘルシンキ市街とラウッタサーリ島を繋ぐ橋です

魅力その② 釣って楽しい

ニシン釣りは初心者でもかんたんにできます。
ヘルシンキ市の公式ウェブサイトでもその様子が紹介されていました。
引用: My Helsinki

橋の上から針を海に入れ、
しばらくしたところでリールを固定します。
少し上下に動かすとすぐにグイグイっとした感触が伝わってきます。

ニシンはキラキラと光る針に反応して食いつくのだそうです。
なので餌を付ける必要はありません。

一匹食いつくと、魚の動きで他の針が揺れることでたくさんの魚が一気に食いつくそう。

早い時は仕掛けを投げて1分ほどで釣りあげられます。
魚の引きを感じられるはずです。

リールを巻いていくと銀色のキラキラが水面近くに見えてきて…
10匹前後のニシンが一気に釣れちゃいます!

どりゃーーーーー!一気に10匹くらい釣れちゃいます。

釣り始めてから小一時間。
バケツ2杯分がいっぱいになりました。

アクセスが良く手軽な装備で楽しめるため
初心者でも気軽にできるアクティビティーでした。

小一時間、1本の竿を海に垂らすだけでこんなにどっさり

魅力その③ 食べておいしい

釣ったニシンは帰宅後すぐに捌いて保存します。
揚げ物、酢漬け、オイル漬けがこちらの一般的な食べ方です。

特におすすめなのは揚げ物です。
白身魚のすっきり感がありつつ、脂がのった身が揚げ物によく合います。
とてもリッチな味わいです。

身も骨も柔らかいです。
軽く鱗を取った後に、頭とはらわたを除けば冷凍保存可能です。
鮮度を保てば臭みはありません。

ただ、今回は100匹以上釣ったので捌くのに一苦労でした。

自宅で作ったもの

竜田揚げ
ぶつ切りにした身に下味をつけて、片栗粉 (こちらではジャガイモ粉) をまぶして揚げました。
サクフワな食感がとても美味しいです。

北欧風ニシンのフライ
塩胡椒で下味をつけた身に片栗粉をまぶしてカラッと揚げました。
フレッシュなディルをトッピングし、レモンとバターを添えていただきました。

脂がのった白身にバターの風味とレモン、ディルの組み合わせがばっちりです。

新じゃがと一緒に食べるのがおすすめです。

オリーブオイル漬け
切り身をオリーブオイル、にんにく、唐辛子、ローリエでじっくり煮ました。
粗熱を取ってビンに移し、冷凍保存しています。

使い切れないものはジップロックに小分けにして冷凍保存しています。
お魚が食べたいときに重宝しています。

ニシンがおいしいレストラン

釣り具がない時や旅行で訪れたかたでも、ヘルシンキには魚料理を楽しめる場所が沢山あります。
中でも有名なのが、港沿いにある「Ravintola Salve」です。

ここは創業120年以上の老舗です。
船乗りに食べ物やたばこを売る小さな売店から歴史が始まったそう。

ニシンのフライ (Salven silakat)
サーモンスープ (Kermainen lohikeitto)
この2つはとても美味しいのでおすすめです。

ニシンのフライは衣にライ麦粉を使用しており、とても香ばしい味です。
トッピングにマッシュポテト、バター、レモン、ピクルスがついています。

サクフワで香ばしいニシンの味とバター、レモンが最高の組み合わせなので、一緒につけて食べてみて下さい。

サーモンスープは濃厚かつまろやかな味わいです。
ディルがクリームに溶け込んでおり、具材同士がよくなじんでいて美味しいです。
また、付け合わせのライ麦パンが絶品です。

店内は船の絵や模型でいっぱいです。
内装も楽しめるお店です。観光の際にどうでしょうか。

Ravintola Salve (ホームページ)
場所: Hietalahdenranta 5 c, 00180 Helsinki

最後に

ラウッタサーリ橋でのニシン釣りは、そのお手軽さからフィンランド人よりも外国人から熱烈な支持を得ているようです。自分たちが行った時も国際色豊かな様相でした。

毎年10月上旬にはニシンマーケットも開催されます。
2024年は10月6-12日の予定だそうです。

サーモンスープだけじゃない、ヘルシンキを代表するお魚ニシン。
まだ食べたことがない方々にも、脂がのっているのにふわふわであっさりしている美味しさを体感していただきたいです。

釣って楽しい、食べて楽しいヘルシンキの春の週末を紹介しました。

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