フィンランドの首都ヘルシンキはコンパクトで自然にあふれた街です。
ヘルシンキ中央駅や大聖堂などがある中心地から1時間足らずで自然保護区に行くことができます。
5月4日、自然保護区に隣接する農場で牛の放牧イベントがありました。
半年以上ぶりとなる放牧に、牛さんたちの大喜びする様子がとても癒されるイベントでした。
訪れた農場
今回訪れた農場はヘルシンキ大学が所有する研究施設の1つです。
ヘルシンキ中央駅前から公共交通機関で30分ほどの場所ある”Viikki Research Farm”という場所です。
この農場はヘルシンキ中心地から直線距離で10km程度ですが、ラムサール条約に登録された湿地帯である”Vanhakaupunginlahti”に隣接する、自然豊かなヘルシンキ大学直属の試験農場です。
Vanhakaupunginlahti
この試験農場は1931年に設立されて以来、気候変動のモニタリング、牧畜活動に由来する温室効果ガスの削減、牧草地が生物多様性に与える影響など幅広い分野の研究に貢献してきました。
大観衆ですごい賑わいでした
今回のイベントは、冬に牛舎に閉じこもりっぱなしだった乳牛を牧草地に開放するというものです。
無料で一般公開され、約7000人のギャラリーに加え、報道陣が駆けつける一大イベントです。
ヘルシンキ大学、農業学生団体Sampsa、大手乳業会社Valioが共同で主催します。敷地内では牛乳輸送車の展示や乳しぼり体験に加え、売店や無料サンプル配布が出現し、ちょっとしたお祭りのようでした。
歓喜する乳牛と大興奮のちびっこたち
大勢の観衆が見守る中、司会の方のあいさつと共に数十頭の乳牛が牛舎から出てきました。
気温は19℃。快晴で上着を着ていると少し汗ばむくらいの陽気でした。
我先に駆け出す牛さんもいれば、なかなか一歩が踏み出せないシャイな牛さんもいて個性が溢れていて可愛かったです。それでも一度慣れてしまえば、るんるんで走り回って全力で喜びを表現していました。家畜の動物にもちゃんと感情があって、春の日差しが気持ちいんだろうなと共感できました。
牛さんが飛び出してくると同時に、小さい子供たちの歓声と観客の拍手が沸き起こりました。喜んで飛び跳ねる牛さんと、大興奮の子供たち。とーーーっても可愛かったです。
参照元
Helsingin yliopisto
Valio
ヘルシンキ大学プレスリリース
みんなで春の喜びを共有できました
人間より一足遅れて春がやってきた乳牛たち。冬の牛舎生活には飽き飽きしていたことでしょう。
今年一番の陽気に恵まれた日に、牛舎から解放された気持ちがこちらにもよく伝わってくるのがとてもよかったです。
春の訪れを3月末のイースターと5月1日のメーデー (ヴァップ)にフィンランドでは春の訪れを祝いました。長い冬を終えようやく太陽燦々、気持ちの良い時間を楽しんでいるからこそ乳牛の喜びようにも感情移入してしまいました。
みんなにとってうれしい春。1時間ちょっとのゆるゆるなイベントでしたが、大満足でした。
ちなみにお土産に農場のタペストリーを買いました。
早速リビングに飾ったらとっても可愛くなりました!
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