ヘルシンキ中央駅前にあるアテネウム美術館に行きました!
お目当てはエーロ・ヤルネフェルト (Eero Järnefelt) 展です。
https://ateneum.fi/nayttelyt/eero-jarnefelt/
2024年4月5日~8月25日の特別展で、フィンランドを代表する画家なので観に行きました。
アテネウム美術館
アテネウム美術館はヘルシンキ駅前のシンボル的建築物です。
入場料は22€ (2024年4月時点) ですが、無料開放する日が年に数回あります。
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エーロ・ヤルネフェルト
エーロ・ヤルネフェルト (Eero Järnefelt) は19世紀後半~20世紀初頭にかけて活躍した、フィンランドを代表する画家です。
この時代のフィンランドはロシア帝国の支配下にありながら、フィンランド独自の文化が花開いた時代です。カレワラ叙事詩の挿絵で有名なアクセリ・ガッレン=カッレラや、フィンランディアの作曲で知られるジャン・シベリウスも同時代人です。
今回の展示は、ヤルネフェルトの貴族としての出自や友好関係から、彼の芸術スタイルが良くわかるような構成となっており見応えがありました。
光の描写が素晴らしい風景画
風景画は自分たちも見てきたフィンランドの光景だったので、ハードルを感じることなく鑑賞できました。光の差し込み方や当たり方の描写が素晴らしいです。
彼が好んで描いたのは、フィンランド東部のコリ国立公園の風景です。
先日、ヘルシンキ空港に行ったとき、日本行きのゲート付近でコリ国立公園がLEDモニターに映っていました!日本でいうところの富士山のような、フィンランドと言えばここ!というような代表的な場所になっているのでしょうか?
労働階級層の描写
彼は農業に従事する貧しい人々の伝統的な暮らしも描きました。
貴族出身である彼は、同時代人のポートレートを多く残している一方で、このような労働者にも焦点を当てました。
モデルとなった女の子の写真も展示されていました。
作品での彼女の視線は、実際よりも寂し気で何か訴えかけているように描かれていました。
貴族のくらし
ヤルネフェルト一家の別荘での様子も展示されていました。
この別荘は現在もヘルシンキ郊外に残されており、見学可能です。
Suviranta (https://www.jarvenpaantaidemuseo.fi/en/suviranta)
こんな生活してみたいですね~~~
現代に受け継がれるフィンランド人の価値観
企画展ということもあり、たくさんの人が入ってました。
ボリュームたっぷりだったので見終わるのに2-3時間かかりました (この二人はじっっっくり見ます)。
ヤルネフェルトさんが活躍した時代はフィンランド芸術の黄金時代とも称されているようです。
実際にヘルシンキ駅の設計や、ヘルシンキ大聖堂前のアレクサンダー2世の彫刻、シベリウスによる作曲など、フィンランドを象徴するデザインや芸術が数多く生まれた時代です。
今回の展示ではフィンランドに今なお残る自然の風景が多く取り上げられており、
時代を超えて大切にされてきたフィンランドの自然や芸術、価値観を感じる良い機会になりました。
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