フィンランド流のコーヒー休憩を実際にやってみた

フィンランドの働き方

こんにちは!

研究者としてフィンランドに移住したダンナです!
僕は日本国内で博士号を取得し、現在はフィンランドの研究機関で研究員として働いています。

フィンランドはコーヒー大国であること、従業員のコーヒー休憩が法的に認められていることは広く知られているかと思います。しかし、実際にフィンランドの職場でどんなふうにコーヒー休憩がとられているか、どうして大切なのかはあまり知られてないと思います。フィンランドでは、コーヒー休憩は社交的な場の1つです!そこで、一日本人から見たフィンランドの職場でのコーヒー休憩事情を実体験に基づいて紹介します!

フィンランドでは本当によくコーヒーを飲む

フィンランドを含む北欧諸国はコーヒー消費大国で知られています。フィンランドの人口当たりの年間コーヒー消費量は12kgほどとされており、この値は日本の3-4倍も多いです!

ちなみにあまり指摘されないですが、国全体のコーヒー消費量に着目すると、日本は世界第三位とされており、日本におけるコーヒー消費もなかなかのものだと思います。

職場でもコーヒーは欠かせない!

フィンランドの職場とコーヒーは切っても切れない関係にあります。この国では従業員の休憩が法律で決まっています。1日7時間程度のフルタイムで働く場合、30分のお昼休憩および10-15分のコーヒー休憩 を2回とることが認められています、というか雇う側がこれを遵守しないといけません。

自分の職場でも、それは実践されています。僕の場合、始業して数時間後に1回、それとお昼の後かおやつの時間帯に1回の計2回は必ずコーヒー休憩を取ります。そしてなんだかんだで1日に4杯くらいは飲んでいるかなあという印象です。

フィンランドの給湯室がすごい!

こちらは僕の職場の給湯室です。

日本の職場事情に詳しくないのですが、皆さんの職場の給湯室はどんな感じですか?
こちらの給湯室はkeittokomero (ケイットコメロ) と呼ばれています。

日本と違う点を挙げると
・10-20人程が入れる部屋でソファとベンチ付き
・キッチンが完備
・なぜかコーヒーメイカーが何個もある…といった感じです

給湯室というより休憩室兼ランチルームですね!笑
誰でも使えるので、あらゆる部署の人がやってきます。また、工事関係や警備の方も自由に使えます
コーヒーやお茶は誰でも自由にとって良くて、マグカップや食器、調理器具も自由に使えます。使ったら食洗器に入れるのがルールです。

お茶があるのがうれしい
やたらコーヒーメイカーが置いてあるのが謎です笑

コーヒーメイカーは自販機型のドリップマシンと、卓上タイプのコーヒーメイカーの両方があります。自販機型の方は、コーヒー、ココア、エスプレッソ、お湯が出てきます。また、ミルクの量、コーヒーやココアの濃さを調節できます。卓上タイプのコーヒーメイカーは、共用のコーヒーフィルターを使って各自で持っているコーヒーの粉を入れる方式です。

このような休憩室が1フロアに最低1つは完備されていて、お昼休憩やコーヒー休憩のみならず、ハロウィンイベントやクリスマスイベントなどにも使われます!

フィンランド流コーヒー休憩の良いところ

フィンランド流のコーヒー休憩のいい所はデスクから物理的/精神的に距離を置けるところです。
その結果、以下のような効果を感じています。
・仕事にメリハリが生まれるので、生産性が上がる
・雑談と仕事の間のような話から、新しい発想が生まれることがある

近年、ワークライフバランスに対する関心は日本でも高まってきています。コーヒー休憩は僕の職場での心身の健康維持に大きく役に立っています。

さらに一番良かったと思うのは、フランクな会話を通じて職員の活性を上げる効果があることです!
特に、研究機関の研究職には、いかに他の人よりも新しくインパクトのある成果を出すかが求められます。

コーヒー休憩は同僚だけでなく、職場内のいろんな人と取ります。仕事がひと段落した時に、上司に「コーヒー休憩しない?」と気軽に誘って話すこともあります。他部署や他の職種のオフィスに立ち寄ってコーヒー片手にお喋りすることもよくあることです。

リラックスした雰囲気で力を抜いて仕事の話をすると、いつもよりもいいアイデアが生まれる気がします。実際に、自分の研究も含め、フランクな会話から始まった仕事がいくつもあることを知っています。このように、労働生産性だけでなく知的生産性の向上にも一役買っているフィンランド流のコーヒー休憩がもっと幅広い職種で注目されていいと思います

最後に

フィンランドの職場では、コーヒー休憩は法律面でも設備面でも本当によく守られていると思います。職場の中でも物理的・精神的に仕事と休憩のメリハリがあります。みんなが良いと思っていることをきちんと制度化して実践するのが、とてもフィンランドらしいなあと思います。

また、仕事との距離を置く時間でありながらも、完全には仕事と切り離されていない感じもワークライフバランスの先進国フィンランドの良い面が出ています。コーヒーなくしてフィンランドの職場は語れないなあとつくづく実感します。

ということでフィンランドの職場でのコーヒー休憩を紹介してみました!
コーヒーに関することは他にも紹介しようと思いますので読んでいただけると嬉しいです!

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