12月を迎え、氷点下の毎日が続いております。
ヘルシンキでは初雪が10月末、雪解けが4月末。
フィンランドでは文字通り1年の半分以上が冬です。
長い冬と上手に付き合うために大切な事とは?
私たちの実体験に基づき学んだ、フィンランド流の心構えを紹介します。
グレーが冬の訪れを告げる
私たちが住むヘルシンキでは、10月末には紅葉の終わりと重なるように初雪をむかえます。
そして、この頃からどんどん日が短くなります (1日あたり5-7分ペース…!)。雪こそ降れど積もるほど気温が低くないので、11月は街も森もグレーに染まります。
12月-2月はぐっと冷え込み、氷点下20度台になる日もしばしば。それでも屋内外ともに寒さ対策はバッチリなので、むしろ暗さが堪えるんです。この記事を書いている12/8時点で、日の出は9時過ぎ、日の入りは15時です。晴天率も低く、7-10日に1回晴れればましなほう。
晴れが恋しい毎日が続きます。
雪の市街地は一段と美しい
晴天率が低く日照時間が短いので、晴れた日の景色はより一層輝いて見えます。
ひとたび雪が積もれば街中のランドマークは一味違って見えます。
都会の雪ってなんだかおしゃれで素敵です。
冬の森で過ごす癒しの時間
街から少し足を伸ばせば自然がすぐそこにあるのもフィンランドの魅力です。雪化粧をした森の中で過ごせば、落ち込みがちな心もすっかり癒されます。
森には遊歩道が設置されており、クロスカントリースキー用のレーンが設置されます。場所によっては自宅の裏手でスキーができ、ウィンタースポーツ好きにはたまりません。
フィンランド人に学ぶ冬の過ごし方
ダンナが職場の上司に「冬が辛い、晴れが恋しい」とこぼした時の答えが印象的です。
冬至さえ越えれば、あとは夏至まで少しづつ日が長くなる。つまり、今日は昨日より良い日が毎日続くってこと。それまではキャンドルを灯してブランケットにくるまりながらゆっくり映画でも見ながら耐えしのぐのがフィンランド流なんだ。
とあるフィンランド人上司
フィンランド人でも冬との付き合い方には苦戦するようです。普段は仕事ができるこの上司でさえこうなんだ、と安心しました。
私たち夫婦は落ち込みがちな時、状況を好転させようとがむしゃらに頑張りがち。そうではなく、弱い自分をただ受け入れ理解し、ありのままに過ごすマインドセットを学びました。
フィンランドにはSisu(シス)という概念があります。「厳しい状況でのしなやかな精神性や勇敢さ」を指す言葉です。無いものを嘆くのではなく、”今”あるものを大事にするフィンランド人の強さと幸福観に根差す価値観に気づけました。
雲が多い時には、大切な人と暖かいひと時を。
晴れた時には、街へ森へ出かけ、人々と小鳥と青空と活気のある時間を。
スローでも良いんだという安心感を得られたいま、自分と向き合いながら少しずつ進める気がします。
皆さまもどうかご自愛ください。
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